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父と一緒に若木を植える男の子

モンテッソーリ流!子どもの主体性を育むかかわりとは?

公開日:

情報量が多く、目まぐるしく変化する時代を生きていくために大切だとされる「主体性」。我が子にも身につけてほしいと願う方もいらっしゃるのではないかと思います。

「主体性」は乳幼児期から育んでいくことができる力です。この記事では、こどもの主体性を育むためにどのようなかかわりが必要かについて、モンテッソーリ教育の観点を交えて紹介していきたいと思います。

なにかを見つめる子供の瞳

主体性があるとはどのような姿?

主体性とは「自分で考え、自分で決めて行動する」ことです。それでは、「主体性があるこども」と聞いたときに、どのような様子をイメージするでしょうか?例えば、新しい公園を訪れたときのこどもの様子で考えてみましょう。

例:新しい公園を訪れたときの様子
  • いろいろな遊具に興味を示して、「あれをやる!」と選んで遊びに行く
  • お友だちが遊びに行くのを見て、それを追いかけていく
  • あまり動かずに公園の中やお友だちの様子をじっくり見ている

実は、これらのどの姿も、自分の意志で行動を選びとっている「主体性があるこども」の姿と言えます。私たちは、主体性と聞くと、積極的に率先して動く姿をイメージしやすいのではないでしょうか。静かな動きをするこどもは消極的で主体性がないと思いがちです。しかし、お友だちを追いかけていくのも、静かに周囲を観察するのも、自分の意志で決めて行動しているのであれば、それは主体性がある姿と言えるのです。

私たち大人が、私たちの物差しで「この子は主体性がない」と決めつけてしまわないためにも、視野を広げて、「主体性」という言葉に幅をもたせて捉えていきたいですね。

主体性を育むために大切な3つのキーワード

それでは、こどもが主体性を育んでいくために、大人はどのようなサポートができるでしょうか。モンテッソーリ教育でも大切にされている3つのキーワードとその方法をお伝えします。

大切な3つのキーワード
  1. 内発的動機づけ
  2. 自己選択
  3. 身辺自立

それぞれ詳しく見ていきましょう。

①内発的動機づけ

1つ目に大切なのは、内発的動機づけです。つまり、こどもが「やりたい」と思っていることを叶えていくことが大切ということです。こどもの内側から湧き出ている欲求やエネルギーが満たされたとき、こどもは、満足感や自己効力感を育むことができます。

「落としてみたい」「お絵描きがしたい」「お手伝いをしたい」など、こどもがやりたいと思っていることを叶えていける環境を整えましょう。

  • 落としてみたい ⇒ 何回でも「落とす」ということができるよう、穴をあけた容器と玉を用意する
  • お絵描きがしたい ⇒ いつでもできるように、紙とクレヨンを用意しておく
  • のぼりたい ⇒ 階段の上り下りを好きなだけできるような場所を用意する

このように、安全上やルール上の問題がなければ、こどもが発達上やりたがっていることは、できるだけ叶えられるようにサポートしていきたいですね。

②自己選択

2つ目に大切なのは、自己選択です。こどもが、自分で選ぶ経験を積み重ねていけるよう、環境を整えたり、かかわったりしていくようにしましょう。

  • こどもの活動スペースに、興味や発達に合ったおもちゃや絵本を複数用意して、こどもが選べるようにする
  • 着替えを手伝うときに「この青い服と黄色い服、今日はどちらにする?」など、こどもが選べるように投げかける

このように、物的な環境面でも大人のかかわり方の面でもサポートすることができます。

③身辺自立

3つ目に大切なのは、身辺自立。身辺自立とは、自分の身の回りのことが自分でできるということです。こども自身が、「自分がやることだ」という認識を育めるようにしていきましょう。毎日の中で何度も経験する身の回りのことに当事者意識を持つことが、こどもの主体性の育みに影響を与えます。

  • 自分でしたくができるよう、こどもの背丈に合わせたタンスや棚に、こどもが選べる数の服を用意する
  • なんでも先周りしてやってしまうのではなく、こどもが求めてきたときに手を貸すようにする

あくまでも、「あなたのやることを助けていきますよ」というスタンスでかかわることがポイント。「お母さんがいないとできないでしょ」「お父さんがやらないとダメだから」などと言って、依存させることのないようにしたいですね。

ただ、甘えてはいけないというわけではないので、助けを求められたら手を貸しても大丈夫です。詳しくは「こどものわがままどこまで対応する?モンテッソーリ流3つのコツ」もお読みください。

大人が守りたい2つのこと

笑顔の赤ちゃんを見守りほほ笑む母親

先ほど挙げた3つのキーワードを意識したサポートをしていく際に、大人が守りたい2つのこともお伝えしたいと思います。

大人が守りたい2つのこと
  1. 見守る
  2. 自己選択を阻害しない

①見守る

1つは、こどもが自分で選んではじめたことを最後まで「見守る」ということです。

満足いくまで自分の力でやり抜くことで、こどもは達成感や自己効力感を味わうことができます。次への活力も生まれていくので、大人はできるだけ口を挟まずに最後まで見守っていきたいですね。

②自己選択を阻害しない

もう1つは、「自己選択を阻害しない」ということ。つまり、こどもが選んだものを私たちが変えないということです。

こどもが選んだものに対して、つい「本当にそれにするの?」「それよりこっちがいいんじゃない?」などと誘導して、大人の意向に沿うようにしてしまうことはないでしょうか。これを繰り返していると、「自分が選んでも意味がない」とこどもが無力感を覚え、自ら選択することをしなくなる可能性があります。

こどもに選ばせた以上は、それが実現できるようにサポートしていくことが大人の役割。自己選択の結果を経験していくことで、こどもは自分で選ぶ責任を学ぶことにもなるでしょう。

制限を設けたい場合は、事前に提示しておくようにすることがおすすめです。

どうして人生には主体性が大切なのか

大海原への航海の旅に出発

このように子どもの主体性を育むためのポイントをご紹介してきました。

しかし、どうして乳幼児期に主体性を育むことが重要なのでしょうか。

それは、これから長い人生を生きていく上で大切なスキルの一つだからです。人生は、選択の連続です。その選択を、主体性のない他人軸で生きていくのでは、他人に動かされ、振り回される人生になってしまいます。環境や人のせいにしてばかりで責任感のない大人になってしまう可能性もあります。

こども自身が、自分の人生の主役になり、豊かな人生を歩んでいくためにも、主体性はとても大切です。なにを選び、どのようにしたいのか、自分で決める力をつけられるよう、我々大人がサポートしていきたいですね。

まとめ

今回は「主体性」について取り上げてお伝えしてきました。

こどもの人生を考えたときに、親がこどもの近くにいられる時間は限られています。その有限な時間の中で、私たちはこどもになにができるのか、長期的な目線をもちながらかかわっていきたいですね。

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この記事を書いた人
モンテッソーリペアレンツ
Montessori Parents

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