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こだわりとわがままの境界線はどう判断したらいい?

こだわりとわがままの境界線は、どう判断したらいい?

最終更新日: 公開日:

日々お子さんとかかわる中で、「こんなときどうしたらいいのだろう?」という悩みや不安はなかなか尽きないもの。そんな親御さんのお悩みに、モンテッソーリ教師あきえが、寄り添いながらお答えする『教えてあきえ先生!子育てお悩み相談室』。

今回は、「こだわりとわがままの境界線をどう判断したらよいか」というご相談です。大人から見るとわがままとも捉えられるこどもの言動。どこまで受け入れてよいものでしょうか?あきえ先生にお聞きしました。

【お悩み】こだわりとわがままの境界線はどう判断したらいい?

食卓に並ぶご馳走
お悩み

4歳の娘のこだわりが強く、なるべくこだわりを叶えてあげようと心がけています。ただ、こだわりとわがままの線引きに悩んでいます。例えば、ご飯を作ったのに、今日はラーメン(別のもの)が食べたいなど。こだわりとわがままの違いについて、ご意見やアドバイスがあればお願いいたします。

【回答】本人が感覚的に苦しさを感じていないか、また、個人の問題か、コミュニティの問題かがポイントです。

こだわりとわがままの線引きは迷うことがあると思いますが、次の2つのポイントを意識してみてください。

  1. 本人が感覚的に苦しさを感じていないか
  2. 個人の問題か、コミュニティの問題か

甘えになっていないか、逆に厳しすぎてはいないか、迷いやすいところじゃないかなと思います。柔軟性も必要になるので、回答を参考にしていただきながら、その場に合わせて臨機応変に対応なさってみてください。

①本人が、感覚的に苦しさを感じていないか

棘のあるサボテン

例えば、「どうしても帽子をかぶりたくない」「この服を毎日着たい」「お茶は嫌で水がいい」など、お子さんによっても感覚はさまざまです。「これぐらい大丈夫よ」と大人が思っても、こどもからすると、すごく苦痛に感じる場合もあるんですよね。手首が締め付けられるのが不快だとか、チクチクするのがすごく気になるだとか。その苦痛をこどもは「いやだ、いやだ」としか表現できないので、大人にはこだわりとして映るんですよね。

例えば、私たち大人でも感じ方は人それぞれ。100人いれば100通りの感じ方があると言っても過言ではありません。

帽子をかぶると締め付けられている気がして心地悪い人もいれば、帽子が大好きで毎日被っている人もいます。

そのため、大切なことはその人が感じている感覚を大切にしてもらえること、心地悪いと感じていることを強制されないということなんです。

そこで「そんなこと気にしないで」とか「毎日同じ服はだめでしょ」などと強制してしまうと、受け入れてもらえない苦しさを抱えながら、我慢しないといけないということになります。

だから、感覚的に苦しさを感じていないかということは、よく観察をしたり、お子さんに聞いてみたりしたいポイントです。

②個人のことなのか、コミュニティのことなのか

食卓を囲み団らんする家族

続いて2つ目のポイントです。

例えば、洋服や帽子であれば、本人が毎日同じ服を着なかったり、帽子を被らなかったりしても、個人のことなので影響の範囲は小さいですよね。

ただ、ご質問のように、食事のこととなると、家族というコミュニティがかかわってきます。基本的には家族みんなで同じ食事を用意しますよね。「今日のごはんは唐揚げです」といったときに、「私はラーメンがいい」と言っても急に用意するのは難しい。特別に対応できる日もあるかもしれませんが、必ずしも要望が受け入れられるわけではない、というのも社会性を身につけるうえでの一つの経験となると思います。

なので、個人のことか、コミュニティのことか、というのは一つのポイントです。

園や学校でも同様です。

そこにコミュニティという集団がある以上、誰か一人の意見だけですべてを決めることはできません。

ただ、1つ目のポイント「本人が感覚的に苦しさを感じていないか」のように、感覚的なものが絡み合っている場合は、事情が異なってくるかと思います。

例えば、油ものを摂るとすごく体調が悪くなってしまうとか、アレルギーではなくとも、食べると舌の感覚が嫌な感じになるなど。コミュニティがかかわっているからといって、苦痛を伴うものにも我慢を強いるというのは最善ではないと思うので、取り除いたり代替のものを用意するというのは必要かなと思います。

その判断によってこどもがなにを経験できるのかを考えたい

今回のご相談のようなケースは、個人的な感覚と社会性とが絡み合ってくる問題だと思います。厳しくなりすぎる必要はないのですが、要望を受け入れることで、こどもがどんな経験ができるか、受け入れられないことで、どんな経験に繋がるのか、というところをぜひ考えてみたいなと思います。

まとめ

こだわりとわがままの境界線ポイントまとめ
  • 本人が、感覚的に苦しさを感じていないかが1つ目のポイント
  • 個人のことなのか、コミュニティのことなのか2つ目のポイント
  • 要望を受け入れるかどうかの判断によって、こどもがどんな経験ができるかを考える
  • 柔軟性をもちながら、その場に合わせて臨機応変に対応する

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モンテッソーリ教師あきえ
モンテッソーリ教師あきえ

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この記事を書いた人
モンテッソーリペアレンツ
Montessori Parents

子育てに必要なモンテッソーリ教育のマインドや子どもへのかかわりを体系的に学び、あなたらしい「しなやかな子育ての軸」を育むためのオンラインスクールの運営を行っています。

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