
「何度言っても動かない」子どもに伝えるコツとは?
こどもに行動を切り替えて欲しい時、「そろそろごはんだからテレビは終わりね」「お風呂に入るよ」などと声かけをすることがありますよね。しかし、聞こえているはずなのに返事をしない、「あとで~」と生返事をするなど、「話を聞いてる?」「何度言っても行動しない」と、思う場面があると思います。
そんな時、こどもとどんな風にかかわっていくのがいいのでしょう?
こどもに「聞く」準備ができていないのかも

声かけをする時、こどもが遊びに集中している、きょうだい同志で話をしている最中なんてことはありませんか?そんな時に声をかけても、こどもからするとまるでBGMのように右から左に聞き流してしまっているのです。
私たち大人も仕事をしている、本を読んでいるなどで集中している時に、家族から話しかけられて「わかったよ」と口では言うものの「あれ、なんだっけ?」と思うことってありますよね。
そんな時に試して欲しいのはたったひとつ。「ワンクッションはさむ」ということです。具体的にどのようにしていけばいいかをお話しますね。
- 「絵本読んでいるところごめんね。お話してもいい?」
- 「〇〇ちゃん、ちょっといい?」
- 「ひとつ大切なことを伝えたいんだけど、今いいかな?」
私たち大人が言った量に対して、こどもが本当に聞いている量にはギャップがあります。このギャップに私たちはイライラしてしまうのですが、実は、それはもったいないのです。こどもの名前を呼ぶ、一言断りをいれるなどでワンクッションはさむことで、こどもの聞く準備が整い、本当に伝えたいことが伝わると、このギャップは埋まります。
それでも行動が切り替えられない時はどうする?

ワンクッションはさむことで話を聞いてくれたとしても、行動が切り替わらないことがありますよね。そんな時の正解はコレ!というのは正直ありません。ただ、やらないほうがいいことはあります。それは例えば、「●●しないなら〇〇はあげないよ」という脅しや、「来ないなら置いて帰るよ」という真実ではないことをこどもに伝えることです。
では、具体的にどんな声かけやかかわり方をしていけばいいかを段階ごとに見てみましょう。
ステップ1:事前にアナウンスをする
- (時計や数字がわかる年齢)「時計の長い針が2になったら、お片付けを始めようね」
- (ものを目的通りに使える年齢)「この砂時計の砂が全部落ちたら、お片付けを始めようね」
- (上記よりも年齢が下の場合)「あと5回までならやってもいいけど、何回やる?それが終わったら、お片付けを始めようね」
子どもの脳の発達的に自分の欲求をコントロールするのは難しく、なかなか切り替えられないことがあります。そんな時は、こどもの年齢やどこまで理解できるかによって、上記のようにかかわっていくことをおすすめします。そこが合っていないと、砂時計が気になって遊び始めてしまうなど、他の課題が出てきてしまうのです。
こどもは納得しないと切り替えができないので、同意のもとで切り替えを促すといいでしょう。
ステップ2:大人の目標をこどもに伝える
- 「お母さんは、部屋をお片付けしてから、いただきますがしたいんだ。だから協力してくれる?」
- 「今日は雨が降っているからいつもより早く保育園に向かわないと遅れてしまいそうなの。だから急いでもらえると助かるんだ」
なんのために切り替えなければいけないのかを理解していないこともあります。そのため、上記のように大人の目標をわかりやすい表現でこどもに伝えていくことも大切です。
ステップ3「決めている」「かかわっている」という事実を作る
- 「今日はごはんをお茶碗によそう?おにぎりにする?」
- 「どっちのお皿におかずを入れようか?好きな方を選んでね」
- 「みんなのお茶をコップに入れてもらえるかな?」
大人が考えている目標を達成するためには、こどもに自分が「決めている」「かかわっている」という機会を与えることも効果的です。例えば食事のシーンでは、上記のようにすることで、こどもが食事に興味をもってくれるきっかけにもなります。
まとめ

ここまでお読みいただいた方の中には、「何度言っても聞いてくれない」と思っていたけど、実は伝え方やタイミングがよくなかったのかも。そんな風に思った方もいらっしゃるかもしれません。
何か伝えたいことがある場合、それがこどもであっても大人であっても、基本的な考え方は同じです。このようなかかわり方をすることで、お互いにストレスなく過ごすことができるでしょう。ぜひ、試してみてくださいね。


出版社勤務を経て、出産を機にフリーランスに。育児書や児童書、Webメディアなど、ママパパ向けの媒体での執筆がメイン。7歳と11歳の娘の母。

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