モンテッソーリペアレンツ受講生インタビュー
学ぶことで生まれた、家族の余白と余裕と笑顔
BEFORE まるで毎日が「戦い」だった子育て
子育てのためのモンテッソーリ教育が学べるオンラインスクール、モンテッソーリペアレンツ。「こどもと向き合うことが毎日つらく、これから何十年も子育てが続くと思うと不安だった」と話す大西彩さんは、一年前に夫の秀生さんを誘い、「マインドを変えたい」とご夫婦でモンテッソーリペアレンツの受講を開始しました。(前回のインタビューはこちら。)
基礎コースでモンテッソーリ教育のマインドやこどもの発達について知識を習得した後、実践コースで実践的な子育てのスキルを養ってきたおふたり。夫婦で知識を共有し互いに学び合うことで、心や時間に余白が生まれ、家族で有意義な時間を過ごせるようになったのだそうです。以前お話を伺った時からさらにどのような変化を辿られたのか、おふたりにじっくりお聞きしました。
プロフィール
大西彩さん、大西秀生さん
お住まい:愛知県
ご職業:彩さん:公務員(育休中)、秀生さん:会社員
お子さまの人数:2人(6歳男の子、2歳4ヶ月女の子)
パートナーと共に、そして互いに学び合う子育て
彩さんと秀生さんが、ご夫婦でモンテッソーリペアレンツの受講を決めた理由を教えてください。
彩さん:第一子の育児が始まった頃はわからないことだらけで、情報を探す日々。自我が発達するイヤイヤ期は特に大変で、癇癪を起こした時の対応などがわからず疲れ果てていましたし、「これから何十年も子育てが続くのか」と思うと不安でした。そんな中第二子が生まれ、「私のマインドを変えなければ、この先もうまくいかない」と気付き、学ぶことで舵の向きを変えたいと受講を決めました。
秀生さん:彩さんに受講を誘われ、正直「わざわざ学ばなくてもいいのでは」という思いがありました。しかし育児に悩む彩さんを見ていたので、「学んで悩みを突破したいんだな」「学びを共有すれば、夫婦が同じ方向を向いて子育てができるのでは」と思い、共に学ぶことを決めました。
秀生さん:彩さんに受講を誘われ、正直「わざわざ学ばなくてもいいのでは」という思いがありました。しかし育児に悩む彩さんを見ていたので、「学んで悩みを突破したいんだな」「学びを共有すれば、夫婦が同じ方向を向いて子育てができるのでは」と思い、共に学ぶことを決めました。
基礎コースと実践コース、それぞれどのように学びを進めてきましたか?
彩さん:受講は夫婦それぞれのペースで進めてきました。朝型の私は、こどもが起きる前にキッチンでレッスン動画を視聴するなどしました。基礎コースだけでも2〜3回は見直しましたね。ワークショップは、集中できる夜の時間帯にほぼ毎回参加してきました。
秀生さん:僕は夜勤もあるので、ワークショップは昼の回に参加しました。基礎コースを学び始めた前半は、通勤時間や仕事の休憩時間など、家以外の場所で視聴することが多かったです。後半は仕事の繁忙期と重なってしまい、以前より勉強時間を取れずにいましたが、隣で学ぶ彩さんの姿から多くを学ばせてもらっています。
秀生さん:僕は夜勤もあるので、ワークショップは昼の回に参加しました。基礎コースを学び始めた前半は、通勤時間や仕事の休憩時間など、家以外の場所で視聴することが多かったです。後半は仕事の繁忙期と重なってしまい、以前より勉強時間を取れずにいましたが、隣で学ぶ彩さんの姿から多くを学ばせてもらっています。
モンテッソーリペアレンツで学び、お子さんたちへのかかわりにはどのような変化がありましたか?
彩さん:イライラした時や困った時、以前は「こどもに原因がある」と考えていました。しかし毎月のワークショップで内省する癖がつき、何かあったらまず自分を振り返り俯瞰するように。イライラをこどもにぶつけるのではなく、「余白がないから休憩しよう」と別の方向へ考えるようになりました。
また、こどもの発達について知り、「困りごと」と感じていたこどもの行動も異なる捉え方をするようになりました。現在第二子のイヤイヤ期に向き合う毎日ですが、第一子の時のようなイライラは感じず、楽しめる瞬間が増えました。コップの水をごはんにこぼしてしまっても、「手首を動かしたいのかな」と(観察分析し、)遊びにそうした動きを取り入れるなどしています。
秀生さん:先ほど「彩さんの姿から学ぶ」と話しましたが、彼女のこどもたちとのかかわりはとても勉強になります。たとえば、僕たちが家事をする周りでこどもたちが騒ぎ始めると、僕は手を止め「戦闘体制」に入るような感覚で介入しそうになるのですが、彩さんは本当に必要になる瞬間まで手出し口出しせず見守っているんです。学びを体現する姿に、すごいなぁと感じます。
僕自身も以前は「こうしなきゃ」という思いや感情、そして周囲の目を気にしてこどもにかかわっていたんですが、今は、知識に基づいた「判断基準」を持ち、客観的にこどもの状況を観察し行動できるようになりました。
また、こどもの発達について知り、「困りごと」と感じていたこどもの行動も異なる捉え方をするようになりました。現在第二子のイヤイヤ期に向き合う毎日ですが、第一子の時のようなイライラは感じず、楽しめる瞬間が増えました。コップの水をごはんにこぼしてしまっても、「手首を動かしたいのかな」と(観察分析し、)遊びにそうした動きを取り入れるなどしています。
秀生さん:先ほど「彩さんの姿から学ぶ」と話しましたが、彼女のこどもたちとのかかわりはとても勉強になります。たとえば、僕たちが家事をする周りでこどもたちが騒ぎ始めると、僕は手を止め「戦闘体制」に入るような感覚で介入しそうになるのですが、彩さんは本当に必要になる瞬間まで手出し口出しせず見守っているんです。学びを体現する姿に、すごいなぁと感じます。
僕自身も以前は「こうしなきゃ」という思いや感情、そして周囲の目を気にしてこどもにかかわっていたんですが、今は、知識に基づいた「判断基準」を持ち、客観的にこどもの状況を観察し行動できるようになりました。
こどもの変化から「叱る必要はない」ことを実感
両コースを通して、印象に残っている学びはありますか?
彩さん:実践コースでは、実際に先生方がお子さんたちと接する様子を見ることができます。話し方や間の取り方、待ち方、そしてこどもが活動から脱線してしまった時の声のかけ方など、具体的なかかわりがとても参考になりました。
私の課題は「つい手出し口出しをしてしまうこと」。しかしそれは親が自分の不安を軽減させるためにしていることなのだと気が付きました。こどものスピードと自分が思うスピードは違うことを理解し、ぐっと我慢するようにしています。
秀生さん:こどもたちを見ていると、彩さんがいつもどのようにかかわっているのかわかるんです。わからないことがあったら、逆にこどもたちに「ママはどんなふうにしている?」と尋ねることもあるくらいです。
私の課題は「つい手出し口出しをしてしまうこと」。しかしそれは親が自分の不安を軽減させるためにしていることなのだと気が付きました。こどものスピードと自分が思うスピードは違うことを理解し、ぐっと我慢するようにしています。
秀生さん:こどもたちを見ていると、彩さんがいつもどのようにかかわっているのかわかるんです。わからないことがあったら、逆にこどもたちに「ママはどんなふうにしている?」と尋ねることもあるくらいです。
実践コースへ進んだからこそ感じられる変化はありますか?
彩さん:基礎コースで知識をひたひたに満たし、実践コースでは具体的に「日常生活で実践できること」を探す。「モンテッソーリ教育の考え方に浸る」という感覚の中、両コースを経て徐々に、しかし大きくマインドが変わり、その変化が根付いていきました。「この子の成長を見守っているのは私」と、周囲の目も気にならなくなりましたね。
子育て以外の点で、「モンテッソーリペアレンツの学びが活きている」と感じることがあれば教えてください。
彩さん:現在は育休中ですが、私は高校教員です。現場では、クラスや部活動など何十人もの生徒をひとりで受け持つ中、「大きな声で叱る」ことで生徒たちをまとめていました。叱ることで生徒たちが一旦静かになる、それが誤った成功体験になっていたんですね。当時の私は、自分のこどもを含め「叱って当たり前」だと思っていました。
しかし育休中に学び、「叱る必要はない」という考えに至り、まずは自分のこどもたちに対し叱るのではなく「言葉で丁寧に伝える」ようになりました。それは自分の感情のコントロール力や根気が問われることでもありますが、丁寧にかかわるようになってから、癇癪が多かった息子が「穏やかになった」と園の先生に言われ、この考えの真理を実感しました。叱ること自体に違和感を持つようになったため、復職後は生徒たちに対しても同じ手段を取ることと思います。
秀生さん:学びを通し、僕も職場の人間関係で気が付くことが増えました。僕自身が人を尊重することで、周りの人も変わっていく。「大人とこども」だけではなく、「人と人」のかかわりなんですよね。
しかし育休中に学び、「叱る必要はない」という考えに至り、まずは自分のこどもたちに対し叱るのではなく「言葉で丁寧に伝える」ようになりました。それは自分の感情のコントロール力や根気が問われることでもありますが、丁寧にかかわるようになってから、癇癪が多かった息子が「穏やかになった」と園の先生に言われ、この考えの真理を実感しました。叱ること自体に違和感を持つようになったため、復職後は生徒たちに対しても同じ手段を取ることと思います。
秀生さん:学びを通し、僕も職場の人間関係で気が付くことが増えました。僕自身が人を尊重することで、周りの人も変わっていく。「大人とこども」だけではなく、「人と人」のかかわりなんですよね。
学びにかけた時間や努力は、何倍ものメリットとして返ってくる
ご夫婦で学ばれたことで感じられた変化や、日々の過ごし方の変化などはありましたか?
秀生さん:夫婦で共有できる知識を身に付けたため、悩みだけでなく、子育てについての夫婦の話し合いも随分減りました。学び得た指針に基づいているので、お互いの考えの意図がわかり、話が早いんです。それまで時間を割いていた問題が減ったことで余裕が生まれ、自分の趣味などもより楽しめるようになりました。
彩さん:以前はSNSで流れてくる育児情報に右往左往していました。それが、子育てについて体系的に学んだことで「ほしい情報を検索する」ようになり、情報収集の質そのものが変わりました。おかげで、私も有意義に時間を過ごせるようになりましたね。
彩さん:以前はSNSで流れてくる育児情報に右往左往していました。それが、子育てについて体系的に学んだことで「ほしい情報を検索する」ようになり、情報収集の質そのものが変わりました。おかげで、私も有意義に時間を過ごせるようになりましたね。
おふたりがモンテッソーリペアレンツをすすめたいのは、どのような人でしょうか?
彩さん、秀生さん:子育てをつらいと思っている方々にすすめたいです。
彩さん:以前は毎日が戦争のようで、応急手当をし続けているような感覚でした。他の子と比較し、情報収集しては正解を追い求め、それでも解決方法は得られず常に息が詰まるようでした。学んだ今は余白が生まれ、こどもに対しゆとりを持って接することができるようになりました。
秀生さん:僕も学んだことで余白ができ、仕事で疲れた身体をゆっくり休めたり、マラソンなど自分のための時間が生まれました。学びにかけた時間や努力は何倍ものメリットとなって返ってくることを実感しましたし、抱えていた問題がこんなにも減ったことを思えば、受講料金もまったく高く感じません。迷われている方がいたら「始めた方がいい!」と声をかけたいです。
彩さん:以前は毎日が戦争のようで、応急手当をし続けているような感覚でした。他の子と比較し、情報収集しては正解を追い求め、それでも解決方法は得られず常に息が詰まるようでした。学んだ今は余白が生まれ、こどもに対しゆとりを持って接することができるようになりました。
秀生さん:僕も学んだことで余白ができ、仕事で疲れた身体をゆっくり休めたり、マラソンなど自分のための時間が生まれました。学びにかけた時間や努力は何倍ものメリットとなって返ってくることを実感しましたし、抱えていた問題がこんなにも減ったことを思えば、受講料金もまったく高く感じません。迷われている方がいたら「始めた方がいい!」と声をかけたいです。
大西家の子育ての軸は何ですか?
彩さん、秀生さん:「尊重」ですね。
彩さん:「尊重する」ためにこどもの話を聞く、聞くために目を見て頷くということを心がけるようにしています。家族全員を対等に考え、休日の予定をみんなで一緒に立てたりするようにもなりました。こどもがやりたいことをすべて叶えるわけではありませんが、さまざまなことを考慮し、「これならできるよ」というふうに提案しています。
彩さん:「尊重する」ためにこどもの話を聞く、聞くために目を見て頷くということを心がけるようにしています。家族全員を対等に考え、休日の予定をみんなで一緒に立てたりするようにもなりました。こどもがやりたいことをすべて叶えるわけではありませんが、さまざまなことを考慮し、「これならできるよ」というふうに提案しています。
子育てのためのモンテッソーリ教育がオンラインで学べる!
モンテッソーリペアレンツは、子育てに特化したモンテッソーリ教育のマインド・知識・こどもへのかかわり方を体系的に学び、子育て力が身につくオンラインスクールです。
モンテッソーリ教育を学んで、お子さんとの毎日もっと楽しいものにしませんか?子育てを一緒に考え、支え合える仲間が待っています。
この記事を書いた人
フランス在住ライター。教育、語学、旅、文化などについて執筆。日英翻訳も行う。大学卒業後渡英、ロンドンでライター活動を開始。その後日本で英会話講師や編集業を経たのち、インターナショナルスクールで5年間幼児教育に携わる。現在は、フランス南西の街トゥールーズで、日本にルーツを持つ幼児たちに日本語教育も行っている。