こどもたちと心を合わせ、「今この瞬間」を楽しむ
モンテッソーリ教育の「本質」、「子どもを尊重する」ことの意味を教えてくれたモンテッソーリペアレンツ
しなやかな子育ての軸を育むための場所「モンテッソーリペアレンツ」。この、ひとりひとりの「はぐくむ」ストーリーでは、受講生ひとりひとりの子育ての軸を育む旅路をお届けします。
モンテッソーリペアレンツには、子育ての軸を育むための「MP COMPASS〜7つの指針〜」があります。毎月開催するワークショップでは、この7つの指針をひとつひとつ取り上げながら「どうありたいか(Being)」「そのためにどうするか(Doing)」を思考・言語化することで自分の中に気付きが生まれ、このサイクルを繰り返すことで、子育ての軸を育む(Having)ことを目指していきます。
“今ここ“に集中して自分と向き合い思考し、出てきた言葉や気付きが、自分らしい“しなやかな子育ての軸“を育むピースのひとつになっていきます。
今回お話を聞かせてくださるのは、酒井裕子さんです。
ご職業:会社員
お住まい:神奈川県
お子さまのご年齢:9歳女の子、6歳男の子、2歳6ヶ月女の子
2022年7月のワークショップ、テーマは「環境」。以前の記事でご紹介したように、モンテッソーリ教育では、こどもは環境を通して自らを発達させていくと考えられており、環境を整えることを大切にしています。環境と言っても、「物的環境」と「人的環境」というふたつの要素がありますが、今回はこどもの心の育ちに特に影響を与える「人的環境」に焦点を当て、約1時間、参加者のみなさんと思考を巡らせました。
裕子さん、こんにちは。今月のワークショップを終えた今の心境を聞かせてください。
今回も素直に自分と向き合う貴重な時間になりました。ありがとうございました!
ワークショップや講座を通じ、どんなふうにご自分と向き合われているのでしょうか。このあと詳しく聞かせてください!
ワークショップは、あわただしい日々の中で立ち止まり思考する大切な場所
自分の頭の中の思考を文字で見た時、「無意識のうちに私自身が、その”安心できない人”になっている」と気づきはっとしました。疲れた時など時間や精神的に余裕がなかったときに、こどもたちに対して自分が優位に立つように振る舞ってしまうことがあるなと。ただ、モンテッソーリペアレンツのワークショップではそんな心境になることも「受け入れてもらえる」という安心感があるので、どんな自分とも素直に向き合うことができるんです。
ワークショップではチャット形式で考えをアウトプットできるので、自分の考えを整理したり、他の参加者の方々の意見に触れながら学びを深められるのもうれしいですね。いつも「これは私だけじゃないんだ」と救われた気持ちになりますし、「早くこどもたちに会いたい!」という思いがあふれます。
行き詰まったら、こどもたちと心を合わせ「今この瞬間」に目を向ける
発達段階がばらばらのこども3人の育ちにかかわる日々。
宣言したことを意識していても、収拾がつかなくなってしまうことや泣きたくなることも正直あります。
ただ、自分に足りないことを教えてくれるのはこどもたちです。
特に真ん中の長男は、今その瞬間を生きることの大切さを教えてくれる「先生」のような存在。たとえば彼の「ママばかり決めないで!」という言葉で、「今、私ばかりが決めてしまっていたんだな」と気がつくことができるんです。
気づいて、振り返り、思考して行動する。このサイクルを繰り返して、日々こどもと一緒に関わりを進化させている感じです。
モンテッソーリペアレンツの講座は自分のペースで見ることができるので、受講の合間、「実践する時間」を意識的に取るようにもしています。実践し、一つひとつクリアにしてから次のレッスンへ進むことで、しっかり学びを落とし込むことができます。
こどもという存在のとらえ方を180度変えてくれた、モンテッソーリペアレンツとの出会い
それを知った時に肩の荷がおりました。
9年前に一番上の娘を出産した時は、本当に何にも分からなかったので
小さな娘を抱っこして私が守らなきゃ!わたしが頑張らなきゃ!育てなきゃ!と力んでいました。どこかでこどもは育てられる存在と思っていたんだと思います。
こどもを知ることでこどもは自ら育つ存在と私の中で捉え方が変わりました。
以前は、「こどもを尊重する」という言葉の本質が分からずにいました。
しかし、モンテッソーリペアレンツでモンテッソーリ教育の本質を学んだことで、それまでの考えは一気にパラパラパラっと翻りました。
「こども自身が目的を持って学んでいる」こと、「こどもが主役で大人はガイド役である」こと、そして「こどもを尊重する」という言葉の本当の意味がようやく理解できたんです。
「自分を大切にすることで他者を尊重でき、平和につながる」というマリア・モンテッソーリの考えは、ヨガと通じるものもあり深く共感できました。「目の前のこどもたちを尊重してかかわることこそが平和教育につながる」と学んだ時には、「そんなこと考えたこともなかった!」と鳥肌が立ちましたね。
試行錯誤する中、3人目を妊娠中に知ったモンテッソーリ教育。「もっと学びを深めたい!」と迷わず受講を決めたモンテッソーリペアレンツでは、それまで自分の中で散らばっていた知識や経験、さまざまな点と点がつながり、線になっていくような感覚がありました。それまでの子育ての答え合わせというか、なぞが紐解かれていくような心地でした。
モンテッソーリペアレンツのおかげで、「こどもの育ちを助けさせてもらう幸せ」を感じキラキラする自分に出会えましたし、子育てという旅がより豊かなものになっています。家族はチーム。これからもモンテッソーリペアレンツの学びをもとに、お互いを支えながら、今という時間を楽しんでいきたいです。
子育てのためのモンテッソーリ教育がオンラインで学べる!
モンテッソーリペアレンツは、子育てに特化したモンテッソーリ教育のマインド・知識・こどもへのかかわり方を体系的に学び、子育て力が身につくオンラインスクールです。
モンテッソーリ教育を学んで、お子さんとの毎日もっと楽しいものにしませんか?子育てを一緒に考え、支え合える仲間が待っています。
フランス在住ライター。教育、語学、旅、文化などについて執筆。日英翻訳も行う。大学卒業後渡英、ロンドンでライター活動を開始。その後日本で英会話講師や編集業を経たのち、インターナショナルスクールで5年間幼児教育に携わる。現在は、フランス南西の街トゥールーズで、日本にルーツを持つ幼児たちに日本語教育も行っている。